ヴォーリズの時計台と甲山への坂道 /兵庫県西宮市

以前書いた「とある街の風景271(西宮の甲山森林公園をぶらりと)」の続き的な話ですが、甲東園と関学(=関西学院大学)の間におもしろい坂道と建築があったので、忘れないうちにとりあげておこうと思います。


写真1

まずはこれですかね。(写真1)
場所は西宮市で、関学の正門へとつながっている道ですね。

写真1でいえば、奥のほうに関学があるんですが、実はここ写真ではわかりにくいんですが坂道になっているんですよ。(写真右側のレンガ花壇をみると傾斜具合わかるかもです。奥に向かってのぼる傾斜具合でした。)
しかも、よくみるとそのさらに奥にこんもりとした山が見えてますよね。
これがなんと、とある街の風景271の記事でも取り上げた甲山なんですねえ。

実はこの写真撮った時は、例の地すべり館に行く途中だったので(ブログの記事を書く前ですね)、目の前の道の傾斜具合に惹かれてぱちりとしたものだったんですが、最近見直してみると、アレレなんか写っているぞという感じだったのです。(汗)

そこで調べてみるといくつかおもしろい事実がわかりました。


写真2

それがこの写真2ですね。(写真2)
これも関学の構内で、記念がてらなにげに撮ったものです。(笑)
関学といえば、知っている方も多いかもしれませんが、正面の時計台の建物が有名なので、この日も撮ったのですが、その後ろにはしっかりと甲山が写っていたんですよ。

ちなみに、この時計台はウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計ということくらいは知っていたのですが、さらに調べていくと、どうやらこの時計台、キャンパス内の校舎配置にも哲学があるようなのですが、それに加えて、キャンパス外についても甲山を借景となるように配置してつくられているようなのですよ。

それで、写真2のような景色が撮れたというわけなのですね。
ただ、手前のキャンパス外の坂道もそうしてつくられたかはいまのところきちんと調べていないので不明ですが、おそらく大学がつくられた時に、同時に整備された可能性もあるので偶然ではないかもですね。


写真3

せっかくなので、近くにも行ってぱちりと。(写真3)
近くからみると堂々としたつくりに加えて、ヴォーリズが手がけたにおいみたいなものは感じられたかもです。
まあ、大学のシンボル的建物なので、堂々としているのは当たり前といえばそうなのですけどね。

ということで、今回はこんな感じです。

地図
兵庫県西宮市上甲東園3あたり

関連リンク:
西宮の甲山森林公園をぶらりと【とある街の風景271】/西宮市甲山町 – 東京坂道さんぽ

※この記事は、以前に「東京坂道さんぽ」で書いたものをこのサイトに移行したものです。日付は公開当時のものとしています。

新宿ワシントンホテルへの階段/東京都新宿区西新宿3丁目

甲州街道から新宿ワシントンホテルの地下へと下る青空階段。

高低差さんぽ50
Location: 東京都新宿区西新宿3丁目

関連リンク:
→    instagramでの写真
→  東京坂道さんぽ

Y字路の神様というか祠と坂道  /兵庫県西宮市上甲東園

また時期をすこしさかのぼりまして、七夕ではありますが、年末での神戸での話です。
ただ、ちょっとだけ神がかり関係の記事ではあるかもしれません。(笑)


写真1

いきなりですが、こちらですね。(写真1)
年末に兵庫県西宮市にある「仁川百合野町地区地すべり資料館」に行ったついでに見つけた坂道です。
場所的には阪急甲東園駅からすぐそばで、前に取り上げた「上甲東園石畳階段(NO.305)」からもかなり近いです。
左側には大規模なマンションが建っているのですが、その横に坂道が隣接していました。

ただ今回は、坂道プラスという話で、ここで気になったのはY字路のことで、さらにその真ん中に祠があったことですね。
これはここに限らず、都内でもY字路になっているところに設置されていることも多く、なぜ?と思ったからですね。
コトバンクなどの辞書で調べてみると、祠は『神や祖先を祭る所』や『神を祭った小さなやしろ』くらいしか書かれていないです。
そこでウィキペディアを見るとですね、『祠のある場所は集落の入口や道の辻、三叉路などのほか、山の神のように奥深い山奥や海岸の絶壁などに祀られるものには神道的な自然崇拝を偲ばせるものもある。』なんてことが書かれていました。
ふむふむ。
ちなみに三叉路とは三差路とも書き、要はY字路のことですね。

あとは、同じく祠のウィキペディアには『三重県宮川村では、「堂(祠)の前」を土砂災害の起きやすい場所として伝えてきた。2008年に発生した土砂災害では、土石流が祠を飲み込む形で流下し、過去の教訓が生かされる形となった。』なんていう記載も。
そうなんですねえ。

この坂道の地形的にいえば、土砂災害が過去におこった可能性はは低そうですが、ちゃんと調べていないのでわかりません。

ちなみに、三叉路についてもウィキペディアには気になった記載がありました。
『沖縄県や鹿児島県等では、魔物(マジムン)は直進しかできないため、三叉路では突き当たりにぶつかってその先の家に入って来ると信じられた。このため、三叉路の突き当りには魔物除けのために石敢當と呼ばれる石板が置かれる。』
ほほー。

ちなみに、この祠は、「甲東園延命地蔵」とGoogle Mapsに記載があったので、調べてみると西宮聖地巡礼さんのサイトで、この場所の地蔵についてふれていました。
なるほどですねえ。(ブログの記事を読んで)

ブログの内容だと、個人の寄付によるものとのことみたいですね。
でもやっぱり場所柄なのですかねえ。

あとは、ヤフー知恵袋にも同じような疑問を持った人がいましたね。
→『祠の場所性について

とにかく、このY字路と坂道と祠、これもいろいろな文献をあたって調べてみるとおもしろそうですね。

ということで、またこのことについては、おいおい坂道散歩のときに見つけしだい深掘りできればなあと思っていますが、今回はとりあえず今思っていること、調べたことを書き連ねたところでおわりたいと思います。

地図
兵庫県西宮市上甲東園1あたり

関連リンク:
→  上甲東園石畳階段【NO.305】/兵庫県西宮市 – 東京坂道さんぽ

※この記事は、以前に「東京坂道さんぽ」で書いたものをこのサイトに移行したものです。日付は公開当時のものとしています。

++ ++