道路(坂道)の勾配について

道路(坂道)の勾配は、道路の傾き(傾斜具合)を表す指標です。


写真1(道路勾配(%)の警戒標識と坂道)

道路勾配は、パーセント(%)または角度(°)で表され、一般的にはパーセント(%)が使われます。
実際の道路であれば、黄色の警戒標識にその地の道路勾配(%)が書かれてあります。(写真1参照)


図1

道路勾配(%)は、垂直方向の高低差(距離)を水平方向の距離で割り、100をかけた値で求められます。(図1参照)
例えば、水平距離100mに対して1m上がれば1%となります。


図2

道路勾配(角度)は、垂直方向の高低差と水平方向の距離から求められます。
手計算ですると説明もややこしいので、ここでは省きますが、例えば、道路勾配(%)が20%なら勾配角度(°)は11.3度です。

図2は「角度傾斜計」というスマホアプリの画面を拝借させてもらったものです。
このスマホアプリなら、現地で気軽に計測できて、勾配(%)および角度(°)をまとめ計算して出力してくれます。
iphone版とAndroid版があるようです。

なお正確に計測したい場合は、ホームセンターなどで売っている傾斜計を使うことをおすすめします。

関連リンク:
→    坂道でよくみる勾配(%)の道路標識と傾斜角度(°)について – 東京坂道さんぽ

坂道について(概論)

坂(坂道)について定義してみると以下のようなことが挙げられます。

①坂(坂道)とは、傾斜している道のことで、一般的には山や台地、高台に上ったり下りたりする道路のこと。そのため世界的に傾斜地の上に計画された街には坂道が多い。

②坂(坂道)には名前を持っている坂道と名前のない坂道(いわゆる無名坂)がある。

③坂(坂道)の形状。
・急勾配の坂道: 坂の傾斜が急で、上るのも下るのもたいへんな労力のいる坂道。
・緩勾配の坂道: 坂の傾斜が緩く、上りやすく下りやすい坂道。
・曲がりくねった坂道: カーブしている見通しの悪い坂道。
・直線的な坂道: 直線的で見通しもよい坂道。
・階段:坂道の一種ともいえます。急勾配の坂道が階段になるケースが多い。

④坂(坂道)といえば道路で、例えば道路のないただの土地(例えば山や崖)の斜面は坂道ではない。
なお坂道研究家の横関英一(1900年生)によれば”坂は人間の経済活動に必要な道路でなくてはならない”、また”神社仏閣、私有地の階段や坂も坂名のあるものを除いては、坂として扱わないとする”と自著で語っておられましたが、自分の場合はそこまで限定せず、神社仏閣、私有地の階段や坂も無名坂として取り上げています。これは例えば、六本木ヒルズ内の階段や坂道などがわかりやすいと思います。施設内には建物と外構が一体となった経済活動に必要な計画された良い坂道や階段があるからです。

参考写真:


写真1(急勾配の坂道)


写真2(坂名のある階段)


写真3(山や崖の斜面)


写真4(六本木ヒルズ内の階段)

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